2/22 (月)
元住吉の住吉書房が拡張リニューアル
元住吉駅前にある住吉書房が拡張リニューアルで新装開店した。 住吉書房が入っていた平成第一ビルの1階にはパチンコ屋が居たのだが、それが出て行ったようで1階から3階まで全部住吉書房になる。 ただし現在2階と3階が閉鎖中。
最終的には、1階は雑誌や新書、2階か3階のどちらかがマンガ専門になるのだろうが、残りのスペースはどうなるのかしら? 専門書や文芸書の類が増えるのは期待薄だが…
2/13 (土)
[Book] 電子書籍についてごにょごにょ考えてみる
昨今、Kindle をはじめとした電子書籍が再活発化している。 個人的には「蔵書が場所をとらない」点と「書籍間の横断検索」点から期待している。 特に我がアパートでは蔵書の重量が深刻な問題となっている。 書痴は本に押し潰されて死ぬのが本望というが、さすがに私はゴメンだ。
以下、電子書籍の未来について寝ながら考えてみたことを書き散らす。
脚注
物理書籍の脚注は結構問題だ。 一般的には巻末にまとめて置く形式が多いが、ページ内に置く、章末に置くという形式もある。 それぞれに著者のコダワリがある場合が多い。
例えばエドワード・ギボンは「ローマ帝国衰亡史」において、専門家の読者の威嚇するために過剰なまでの脚注を用意している。 だが一般の読者にはそれを読み飛ばして欲しいと意図で巻末にそれをまとめて配置していた。 しかし脚注をページ内に収める海賊版との戦いに負けたようだ。 18世紀のスコットランド・アイルランドの著作権の状況は、ハリーポッターシリーズが公式の翻訳よりも先に海賊版で広まって行くのを思わせるナリ。
イングランドにおける著作権の保護は、十八世紀初頭に初めて不完全な形で法制化されていたが、隣国のスコットランドやアイルランドへはその効力が及ばなかったために、ギボンの時代にはロンドンで評判になった書物は間髪を容れず、ことにダブリンで大っぴらな海賊版が出現するのが時代の風潮だった。 十七七六年に公刊された大冊の「衰亡史」第一巻が「まるで時局についての三文冊子と同様の飛ぶような売行を示した」故に、この高価な書巻はたちまちダブリンの海賊版と競合する(!?)運命になった。 熱心で奇特な読書のために学術書を読みやすくするように工夫するのは、洋の東西を問わず当然のサービスである。 現に読者諸氏が手にしているこの文庫本における小見出しの採用や奇数ページごとの小口(こぐち)注の形式は、読者サービスの工夫の結果である。 学問的な厳密さと読物としての面白さの両立を傲慢なまでに自負したギボンが巻末へ原注を集中させた配慮は、この海賊版との競争によって圧し潰された。 この当時最も活発にジャーナリスト活動を展開して成功した哲学者・歴史家D・ヒュームは、その最晩年に逸早く「衰亡史」の出版社宛てに、「単に一行だけの出典引照のために大冊の巻末ページを繰る読者の負担を考えて、すぐにも原著者注のページごとの配分に切り換える」ことを助言した。 この歴史家の権威ある助言と読者の広汎な要望は初版刊行の翌年の第三刷に至って採用され、今日の流布版全体にもこの体裁は普及してい。 何しろヒュームは、ギボンがこの「衰亡史」をフランス語ではなく英語で書く決意を固めるに至った際、決定的な役割を演じた人物である。 ギボンは欄外注が彼の当初危惧したほどのスペースを取らないことを発見して安堵したものの、「私は読者公衆のこの要望に同意したことを今も後悔している」と遺稿の「自伝」の中で回顧している。
「ローマ帝国衰亡史 I」 補訂者のあとがき
他にもリチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」などは、初版に対する各種の批判を脚注の形で答えたために、脚注部分が本編の付録的な読み物になっている。
電子書籍の場合、巻末に置くとそこまで検索するのが面倒だし、章末だとさらに検索し辛そう。 ハイパーリンクがあればいいのだが、そもそも脚注を本文と同じ平面に載せる必要はなく、脚注番号をクリックすると吹き出し(バルーン)が表示するのでもよいと思われる。
余白への書き込み
オーウェン・ギンガリッチの「誰も読まなかったコペルニクス -科学革命をもたらした本をめぐる書誌学的冒険」によると、中世の読書家たちは本の欄外へ感想などを丹念に書き込んだらしい。 ギンガリッチは現存するコペルニクスの著作「回転について」を一冊づつ探して、その欄外を調べること当時の天文学者たちや物理学者たちに地動説がどのように受け止められたかを調査している。
現代日本では本への書き込みはよい顔をされないが、電子書籍であれば「余白への書き込み」というか「コメント」を元データと分離した形で記録することができるから平気だ。
ついでにネットワークを介して、ニコニコ動画風に「余白へ書き込み」をユーザ間で共有できると面白いと思っている。 いずれどこかのサービスがはじめるだろうね。
その他
- 人物名が複雑な小説な場合、
それを電子書籍ならではの表示方法で防ぐことはできまいか?
- 例えば「源氏物語」は登場人物に固有の名前がなく、役職や住居で区別される。役職は昇進に伴い遷移してゆくので、読んでいるうちに「あれ今の頭の中将は誰だっけ?」ということになる。
画面の端に現在のページに出てくる「役職と人物識別子(夕霧、葵の上とか)」の表を表示できないか。 - ロシア文学に出てくるロシア人の名前とか、ギリシャ人の名前とかが覚え辛い。
テキストADVのゲームのように登場人物の発言をカラー分けする機能とかがあると便利。
- あるいは「モンテ・クリスト伯」の「エドモント・ダンテス」を「團友太郎」に一斉置換できる、名前変更機能とか。
登場人物の名前が変えられると、登場ネット上にあるドリーム小説のようなこともできる。ハーレークイーンとかで需要があるかも。
- 例えば「源氏物語」は登場人物に固有の名前がなく、役職や住居で区別される。役職は昇進に伴い遷移してゆくので、読んでいるうちに「あれ今の頭の中将は誰だっけ?」ということになる。
- あと展開が遅いというか密度が低い小説の場合、「読み飛ばしていい箇所」を表示して欲しいとと常々考えている。テキストを解析して本筋とそうでない箇所を分析できれば、「トリストラム・シャンディ」の進行状況曲線のようなものをページの下に表示できるはず。
- 未読ページの管理や閲覧回数や閲覧時間をページ単位に記録することで、よく読んでいる箇所や逆に読み飛ばしている箇所を管理できないものかしら。
書いていて気づいたが特許にできそう…もう遅いか。
2/12 (金)
オリンピックの思い出
バンクーバー冬季オリンピックがはじまるようだ。 世間ではその話題で賑わっている…のかしら。
オイラが TV で見た最後のオリンピックはロサンゼルスで、開会式にロケットマンがグルグル飛んでいた時はびっくりしたよ。 でも、それ以降のオリンピックを見てない orz
ところで次回 2014年の冬季オリンピックはロシアで開催されるのね。 冬季オリンピックが旧ソ連圏内では開催されたことがなく、旧共産圏で開催されたのも1984年のユーゴスラビアぐらいなのね。
2/8 (月)
[Linux] wait queue を使う
Linux でスレッド(タスク)を同期させるために wait queue を使う方法のメモ。
/* 静的変数として定義 */ static DECLARE_WAIT_QUEUE_HEAD(waitq); /* wait queue に入れる側 */ DECLARE_WAITQUEUE(wait, current); add_wait_queue(&waitq, &wait); set_current_state(TASK_INTERRUPTIBLE); schedule(); set_current_state(TASK_RUNNING); remove_wait_queue(&waitq, &wait); /* wait queue から起床させる */ wake_up_all(&waitq);
2/3 (水)
ノーマン・ロックウェル
Google のトップページはノーマン・ロックウェルになっていた。
ノーマン・ロックウェルあるいはノーマン・ロックウェル風の絵は部屋のインテリアとしてご家庭や喫茶店なんかに飾ってあることが多いので、名前は知らないけどみんな知っている画家なんだよね。 音楽におけるルロイ・アンダーソンみたいな感じ。
オイラはこの画家のことを名前と数枚の絵ぐらいしか知らないが、頭の中ではフランク・キャプラの「素晴らしき哉、人生(It's a Wonderful Life)」のイメージと完璧に重なっている。