8/30 (水)
匿名化、秘匿化、非特定化の用語
オライリーが出ている Khaled El Eman、Luk Arbuckle 著 『データ匿名化手法』によると、匿名化に関する用語は混乱していて話し手によって言葉の意味が違うらしい。 今後、そのあたりの用語を誤らないように、同書内の用語の説明をピックアップしておく。
- 匿名化(anonymization)
- ISO/TS 25237(Health informatics)では匿名化とは「識別データとデータ主体との関連を取り除くプロセス」と定義している。 広く一般的な用語だと認識している。 匿名化の手法として非特定化とマスキングがある。
- 非特定化(de-identification)
- 非特定化は元の識別データを剥ぎ取って、再特定ができなくすることを指す。 非特定化の具体的な処理としては一般化、秘匿、k-匿名化などがある。
- 一般化
- 非特定化のために、データの正確さを下げる。 例えば生年月日はそのままだと個人の特定化につながるが、これを5年間隔に丸めると再特定は非常に困難になる。
- クロッピング(cropping)
- 一般化の一種だが、値の一部分だけを隠してしまう方法。 例えば郵便番号があれば 211-0034 を XXX-XX34 のように上位の桁を隠してしまう。 21X-XXXX のように下位の桁だけを隠すと、情報は丸まるが再特定化は可能なので適さない。
- 秘匿(suppression)
- 単純にフィールドの内容を取り除くこと。 完全に取り除いてしまうので、再特定は原理的に不可能になるが、情報が大きく欠損する。
- k-匿名性(k-anonymity)、k-匿名化(k-anonymization)
-
データ内のデータセット(グループ)の同じレコードが k 以上存在するように、一般化と秘匿を用いるように変更する、あるいは変更した状態を指す。
例えばある病院の患者の来歴を考える。 これを (A) とする。
患者の入院日、性別、年齢を記録されているが、これらが同じグループが1人なら用意に特定できるし、1でなくても少数であれば努力によって特定可能となる。 そこでグループ内の人数が 3 人未満のデータは秘匿(フィールドを空にしたりNULL値を設定)するというルールを設ける。 この場合、データ内の全てのレコードを秘匿化する必要があり、これはあんまりである。
そこで年齢を5歳単位の幅を持たせる一般化を適用する。 データは (B) のようになる。
これなら赤字のレコード以外は3人以上がいる。 赤字の部分は秘匿化し NULL 値に置き換えれば k=3 の k-匿名性は達成できたことになる。
(A) 元のデータ (B) 一般化後 入院日 性別 年齢 2008/01/01 M 18 2008/01/01 M 17 2008/01/01 M 18 2008/01/01 M 13 2008/01/01 M 19 2008/01/01 F 18 2008/02/01 F 22 2008/02/01 F 23 2008/02/01 F 21 2008/02/01 M 22 入院日 性別 年齢 2008/01/01 M 15-19 2008/01/01 M 15-19 2008/01/01 M 15-19 2008/01/01 M 10-14 2008/01/01 M 15-19 2008/01/01 M 10-14 2008/01/01 F 15-19 2008/02/01 F 20-24 2008/02/01 F 20-24 2008/02/01 M 20-24 - マスキング(masking)
- フィールドの情報を隠すのがマスキングあるいはデータマスキングである。 マスキングの手法には主に秘匿と仮名化がある。
- 秘匿(suppression)
- 秘匿はマスキングの手法でもある。
- 仮名化(pseudonymization)
- ソーシャル・セキュリティ・ナンバーのようなそれ自体が他の情報と関連付け易い識別子を、乱数やハッシュ関数で作った別の識別子にマッピングすること。 変換表を持っている人は仮名を元に戻すことができるが、それ以外の人には再特定化ができなくなる。
追記
現在日本では官民データ活用推進基本法のような情報公開・情報保護の法律が制定されているが、その中で非識別加工情報という概念が定義されている。 これは一般用語である匿名加工情報と違いがある。 匿名加工情報は、その情報を受け取ったものが照合(再特定化)できないだけではなく、匿名加工を行った者も照合できてはならない。 一方、非識別加工情報はそれを作った行政機関においては照合ができてもよい。
8/25 (金)
[Food] 麺や庄の@ラゾーナ川崎店
東京・新宿御苑エリアにある5坪のラーメン店「麺や庄の gotsubo(ゴツボ)」は夏の間だけ1日20食限定でトウモロコシの冷たいラーメン」という特別メニューがある。 ただ中々行く機会がなかったのだが、どうもラゾーナ川崎のフードコードの内に「麺や庄の」(食べログ)が出来て、ここも夏期間限定で「トウモロコシの冷たいつけ麺」を出してくれる。
年次休暇をとって意気込んでみる。 フードコートが開いたらすぐに乗り込んで、甲斐あって最初の注文客になりゲットできた。
ブラックペッパーが利いたコーンポタージュスープにパスタっぽい麺を付けて食べる。 非常に不思議な触感。 だが麺がスープと絡まないのか、味の方は普通の冷製つけ麺と違いがないような気がする… 少なくとも想像していた味と違う。
焼いたヤングコーンは非常に美味いので、これは普通のラーメンに載せてもいいのかも。
[Movie] フェリシーと夢のトウシューズ
109 シネマズ川崎で『フェリシーと夢のトウシューズ』(原題: Ballerina)の 2D 吹き替えを見る。 川崎では 109 シネマズしかやっていなくて、封切り週の土日も次の土日も非常に混んでいたので、平日に観ることにする。
貧しい少女がバレリーナを目指してゆくサクセスストーリ。 元バレリーナのオデットに師事しながら、バレエ学校の指導者メラントゥにも認められてゆく。
ところで作中の舞台はエッフェル塔が建造中。 だがエッフェル塔は1887年1月28日に起工し1889年3月30日に竣工している。 一方、作中に米国に送られる前の自由の女神像も登場するが、これがニューヨークに到着したのは1885年6月17日になる。 建設中のエッフェル塔と組み立て前の自由の女神像がパリで同時で観られるのは…
[Movie] ワンダーウーマン
ついでに 109 シネマズ川崎で『ワンダーウーマン』を観る。 ガル・ガドットが演じるワンダーウーマンは『バットマン v.s. スーパーマン』で登場したが、この時点でベルギーで1918年に撮った写真に仲間となる4人組が今回の映画と同じ俳優で出てくる。 この時点から『ワンダーウーマン』の撮影は決まっていたのね。
ベルギーの奇想の系譜展@渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム
渋谷の Bunkamura ザ・ミュージアムでやっているベルギーの奇想の系譜展を観る。
ヒエロニムス・ボスに始まるベルギーの幻想画家の系譜展だが、やはりボスとピーテル・ブリューゲルが面白い。 ボスの真作はほとんど残っていないので、ヒエロニムス・ボス工房の弟子の作品がある。 そういう作品の一つ「トゥヌグダルスの幻視」が今回の展示の目玉だが、塗り方とかを観るとボスとは微妙に違うような気がする。
8/11 (金)
[Movie] スパイダーマン: ホームカミング
チネチッタで『スパイダーマン: ホームカミング』を観る。
アンドリュー・ガーフィールド主演のアメイジング・スパイダーマンが2作目で後に続きそうな雰囲気で終わってから、キャプテン・アメリカ シビル・ウォーでトム・ホランド主演の新スパイダーマンが出てきたがこちらの路線で行くようだ。
今回の敵役は最近観た『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』でレイ・クロック役のマイケル・キートンで、なんとなくその役のイメージが残っている。 『ファウンダー』でレイ・クロックは「成功の秘訣は忍耐(persistence)」だと言っているが、今作ではスタッフロール後にキャプテン・アメリカが出てきて「戦士にとっても学生にとっても重要な力といえば?忍耐力(persistence)」と言っていて偶然の一致にふいた。
さいか屋跡
さいか屋の建物が取り壊されて、更地になっている。
8/9 (水)
自宅 PC の故障
朝一に自宅のデスクトップマシンから自宅サーバーが見えなくなって大慌て。 自宅サーバーが壊れたのか、それともルーターが壊れたのか、と疑ったが、デスクトップマシンのネットワーク側が問題だった。 Windows から NIC カードが見えなくなっている。 リブートすると直ったのでセフセフ。
新日本信用保証に年間保証金委託
家賃保証に振込み。
運転免許証が失効していた
部屋の掃除をしているうちに運転免許証の更新通知が来ていたことに気づく。 すでに期限を半年以上超過している。 前回の運転免許証は2011年なので、そろそろ更新が来るころだべと思っていたのだが南無三だ。
とりあえず1年を経過していないので、再発行は可能らしい。 セフセフ。
追記
セフセフじゃない! 仮免許は発行してもらえるが、そこから試験を受ける必要がある。 限りなく純粋なペーパードライバーのため自動車学校に通うところからだよ!
8/5 (土)
アフリカフェスティバル2017@代々木公園
映画を観に来たついでに代々木公園でアフリカ フェスティバル 2017へ行ったが、広い代々木公園の一部だけを使った小規模なものだった。 アフリカンフェスといいつつタイ料理とかアフリカンじゃない出店が多かった。
[Movie] ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ
川崎には3つもシネコンがあるのに上映していないので、渋谷シネマパレスで『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』(原題: The Founder)を観る。 渋谷シネマパレスに来るのは初めてだ。
マクドナルドの「創立者」レイ・クロックは、エリック・シュローサーの『ファーストフードが世界を食いつくす』(原題: Fast Food Nation)で知ったが、映画はレイがマクドナルド兄弟に出会ってフランチャイズ権を獲得するところから、兄弟を追い出すところまでを描く。
レイ・クロックは1972年に記者のインタビューにこう答えたそうな。 「いいですか、これ(ファーストフード)を産業と呼ぶなんて、ばかげていますよ。そんなもんじゃありません。これは鼠が鼠を食い、犬が犬を食う争いです。殺られる前に、相手を殺る。アメリカは適者生存の社会ですからね」
8/4 (金)
[Movie] トランスフォーマー 最後の騎士王
川崎109シネマズで『トランスフォーマー 最後の騎士王』(原題: Transformers: The Last Knight)の IMAX3D 字幕で観た。
トランスフォーマーは中世イングランドのアーサー王伝説に時代にやってきたというかなり無理がある展開。